【プロに聞く!】 渋谷PARCOで始まる新たな挑戦!eスポーツカフェ「価格.com GG Shibuya mobile esports cafe&bar」のオーナーに突撃インタビュー!
プロに聞く!第3回目は渋谷PARCO6階にオープンしたゲーミングカフェ「価格.com GG Shibuya mobile esports cafe&bar」のオーナーであり、eスポーツコミュニケーションズ代表の筧精一郎氏にお話を伺いました!
PARCOにeスポーツカフェを出店したその経緯や狙いについてインタビューしてきましたので、最後までご覧ください!
ー今日はよろしくお願いします!
よろしくお願いします。
ー早速ですが、筧さんはどんなお仕事をされているのでしょうか?
現在はeスポーツコミュニケーションズという会社で主に主催事業を手掛けています。
全国各地の地方フランチャイズチームが総当たりで優勝を競う「日本eスポーツリーグ」、芸能事務所対抗の「eスポーツスターリーグ」、アリババグループのアリスポーツ(Alisports)が主催する「World e-Sports Games」の日本予選、日本eスポーツ学生連盟と共同開催している「日本eスポーツ学生選手大会」などの大会を主催しております。
ーゲーム大会の主催事業がメインなんですね。
はい。
ほかにもeスポーツに関する事業の受注・コンサルティングも自治体や専門学校から依頼を受けてサポートさせていただいています。
事業以外では、eスポーツの普及活動として、番組のプロデュース・雑誌の編集・講演活動なども行なっています。
ーこちらのカフェも普及活動の一貫に当たるのでしょうか?
カフェは主催事業という位置付けになります。
ーeスポーツの主催事業はまだまだ他のスポーツに比べて興行的にビジネスとして確立されてないという印象ですが、どういった形で成り立っているのでしょうか?
成り立ってないです。
ー成り立ってない!?
全部赤字です(笑)
ーと、、ということはこのカフェはビジネスというよりは、eスポーツの普及活動の一環で投資段階ということになるのでしょうか?
今はそうですね。
業界を盛り上げたい声を挙げてくださる方から投資という形でお金も頂いたりもしていますが、主には自社で支えています。
ーなるほど。では次に、そんな筧さんがeスポーツ業界に入ることになったきっかけやバックボーンについてお伺いしてもよいでしょうか
はい。
1983年に電通に入って、27年間電通で勤めたのですが、その内の24年間くらいを音楽とゲームの仕事を中心に携わっていました。
その中で2006年に留学という形で電通にきていた韓国の方からeスポーツの存在を知って、「これをもっと日本に広めたい!」と思ったのですが、当時はゲームにお金を出してくれる企業なんてありません。売り上げが出ない日々が続いていました。
そのまま約4年間もがきながら続けていたんですけど、流石に上司から「いつ売り上げが上がるのか?」「売り上げが上がらないならやめてくれ」と言われ、会社の方を辞めました(笑)
ー会社をやめた!?
はい(笑)
同期から「そんなの正気の沙汰じゃない」と言われたりもしました。
以来、eスポーツ系の講演活動だったり、コンサルティングを始める訳ですけども、なかなか結果は出ず、当然ずーっと赤字な訳です。
ようやく最近になって少しずつ芽が出てきたかなというところです。
ー「潮目が変わったな」と感じた瞬間というのはあったのでしょうか?
流れが変わったなと思ったのは2年前、2017年の東京ゲームショーです。
eスポーツのことがHNKのニュースに取り上げられたんです。そこからやっぱり世間の認識が変わりましたね。
お話をする企業の反応や一般の人の見る目が変わったのを実感しました。
ーなるほど。晴れて渋谷の地にこうしてゲーミングカフェが出来たわけですが、ここはパブリックビューイングがメインの場所なんですよね?
そうですね。
スポーツバーのeスポーツ版ですね。もちろん、ゲーム大会や貸切イベントも可能です。
ー以前、カフェや飲食店でゲームを配信してはいけないという規制があったと思うのですが、法律の観点で問題はないのでしょうか?
ここではTwitchさんが配信している映像を流しており、Twichさんから世界的にeスポーツパブリックビューイングカフェで映像を流すことについては問題ないという回答を頂いています。
ーTwichの配信を二次的に利用していると
はい。
もちろん注意も必要です。カフェで”Twich放送中”はOKですが、”LoL放送中”というのはNGです。集客の目的としてタイトルを利用するのはダメなんです。
ただ、「Twich配信中!」だけでは何をしているのか分からないし、お店に足を運んでもらえません。
だからスポーツバーのようなクローズな空間ではなくオープンに、外からでもどんなお店で、何をしているのかがわかりやすい設計にしました。
ーなるほど、、緻密に計算された空間なのですね、、!
同じフロアには任天堂、ポケモン、カプコンなど、強力なコンテンツがあるので、平日でも流動性の高い場所となっています。
ー今日も雨が降っている平日なのに4割くらいの席が埋まってて、こんなことって普通ないですもんね。
そうですね。
ニンテンドー トウキョウは日によっては入るのに60分待ちだったり、それ以上の日もあるんです。そんな時に近くからいい匂いがして、時間つぶしに足を運んでもらったり、歩き疲れて一休みしようと思って入ったりと(笑)いろんな接点からeスポーツの魅力や認知を広げていきたいと考えてます。
ーすごい可能性を感じます!ここにはどれくらい人数入るのですか?
立席だと250人くらいこの前は入りました。
ーセミナーとかもできそうですね。
そうですね。実際に今度開催されますよ。
スペースは2つに分けることもできるので、通常営業の側で、20~30人程度のコミュニティイベントの開催も出来、すでにいくつかご予約もいただいています。
全席電源を完備しているし、wi-fiも来店時に利用する旨を教えていただければパスワードをお渡ししています。
ーゲームのことならなんでもお任せできそうですね、、!最後になるのですが、ESPORTS侍NEWSの読者へひとことお願いします。
タイトルを限らず、すべてのゲーマーが自由に使える空間を作りました。食事も飲み物も豊富に用意してますので、皆さんのゲームライフにあった自由な使い方をしていただければと思います。
ー本日はありがとうございました!
一見、eスポーツ施設というにはシンプルすぎる空間のようにも感じましたが、それはあらゆるイベントを想定し、柔軟に対応するために計算されたゆとりのある空間でした。
まだeスポーツを知らない人たちがその魅力を発見する場になったり、コミュニティがより濃く、活発になる場として大いに活用できる素敵な場所です!
実際、12月22日(日)に開催された「Red Bull KUMITE Japan 2019」のパブリックビューイングが開幕から決勝まで行われ、多くの人たちが観戦や交流を楽しんでいたとのことです。
渋谷PARCOの新名所。みなさんもぜひ足を運んでみてください!