ESPORTS侍NEWSインタビュー企画「プロに聞く!」第1弾は、EVO 2019 ドラゴンボール部門 優勝 GO1選手!!「試合前日は、緊張で一睡も出来なかった!」

INTERVIEW

2019年8月2日(金)~4日 アメリカ・ネバダ州ラスベガス「マンダレイベイホテル」で今年も開催された世界最高峰の格闘ゲーム大会EVOが開催されました。

自由に誰もが参加できるオープントーナメントの大会で、今年のメイン種目は『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』、『ストリートファイター5アーケードエディション』、『鉄拳7』、『サムライスピリッツ(2019)』、『Mortal Kombat 11』、『ドラゴンボールファイターズ』、『アンダーナイトインヴァースエクセレイトエスト』、『ソウルキャリバー6』、『ブレイブルークロスタッグバトル』の9種目。世界各国から、大会合計延べ14000人以上、日本からも400人以上の選手が参加しました。

ESPORTS侍NEWSのインタビュー企画第1弾は、そのEVO2019でも大人気を博したドラゴンボールファイターズ部門を制し、チャンピオンになった「GO1選手」です!

試合前の舞台裏や、過去のゲーム経歴、試合に挑む際のルーティーンなどを聞いちゃいました!

インタビュー前、若干緊張しているGO1選手

先ずは、優勝おめでとうございます。決勝は昨年と同じ組み合わせでSonicFox選手でしたが、昨年のことは頭をよぎりましたか。また勝利した瞬間はどういう思いだったのでしょうか。

ありがとうございます。昨年は負けましたが、今年は絶対負けないぞ!という気持ちでした。勝った瞬間は、「やっと優勝出来た!」というほっとした感情でした。プロになる前からの夢でしたから。

優勝を果たしたGO1選手ですが、予選も含めて1番危なかったなぁーと自分が今、振り返って思う試合はどの試合でしたか。

そうですね。トップ8に上がる前の試合なんですが、かいまーと選手とあたりまして、そこの試合が動き的にも危なかったですし、普段ミスらないコンボをミスしたりとか負けそうになったのですが、かいまーと選手もトップ8に上がれるかもという緊張の色が見え、そこを上手く付け込んで勝てたのですが、その試合が1番危なかったですね。

やっぱり緊張は普段の技とかにも影響するのでしょうか。

え~~~っと(困った顔で)正直言い訳になるのですが、前日寝れなくて、メンタル的に参ってたし、且つ体力的にもキツかったので、そういうところで(要因で)危なかったですね。優勝したいという気持ちが強すぎてw

GO1選手のような試合慣れした方でも緊張して眠れないってことあるんですね。

僕は、かなり緊張しぃなんでw 普段そこまで寝れないっていうことは無いんですが、一睡も出来なかったのは今回が初めてでした。

試合前日のGO1選手のツイート

ツイートを見たみんなが大丈夫?ってコメントがあったんじゃないですか。

そうですね。でも言い訳みたくなるから止めようと思って「元気です」って書いてたんですけど、全然元気じゃなかったんです。

逆にその調子の悪い中で、あれ!?今日イケルかもという感触はあったんですか。

トップ8上がったときですね!上がった後に仮眠しようと試みたんですけど、全然寝れずで、けどそういうのもアカンなぁ~と思って、ツイートでは「寝た!」と書いて頑張ったんですが、けどトップ8上がって、壇上に上がって皆の歓声が聞こえるところで試合をすると凄く落ち着いて試合がすることが出来たというか、皆の歓声や緊張感で逆に落ち着くことが出来て、普段通りの動きが出来て、「おっ!これはイケルかも」って思いました。

そんな状況だと決勝のSonicFox選手の時はもう普段のコンディションで闘えたということでしょうか。

そうですね。緊張もそのときは程よい緊張で、普段の練習よりは強く、「自分いつもより強いな!」って感じで動けてました。

試合の準備についても聞きたいのですが、ラスベガスは何日前から入られて、どういう調整をされたのでしょうか 。

7月31日の水曜日に入ったので大会の2日前です。時差とかもあるので、身体を作る(慣れる)ために本当はもう少し早く入りたいのですが・・・
とにかく時差に慣れて、しっかり練習をして。やっぱり着いたばかりだと頭がボーっとしているので、そういうのを取るためにも練習をしていました。

練習は誰としてたんでしょう。

ライバルのSonicFox選手と同じチームのフェンリっち選手とか4人くらいですね。

ライバルと練習するって他のスポーツだとちょっと考えづらいですよね。技を見せることになると思うのですが、それはどういう感覚なんでしょうか。

先ず、そもそも僕とSonicFox選手は逆のブロックだったんですよ。参加者が1200人いる中で、決勝でふたりが闘える確立って相当分からないじゃないですか!? なので、先ずはふたりでそこまで(決勝)行けるかどうかなので、自分が1番強いと思っている選手と切磋琢磨してお互い上がって来ようという気持ちでやっています。上がれたらあとは、ふたりで闘おうという感じで練習してました。

予選で1200人もいたんですか?しかもGO1選手やSonicFox選手などトップ選手も予選からあがるんですか。

はい。ドラゴンボールファイターズだけで1200人です。なんで途中で負けるかもしれないってこともあります。ちょっとしたミスで負けるゲームなんで。

それじゃ!1試合1試合が緊張の連続ですね!その場合、自分の勝ちパターンとか、コンボパターンとか持っているんですか。それとも相手によって勝ちパターンを変えているんですか。

勝ちパターンはいくつか持っていたりとか、相手の出方を見ながら対応したりするのですが、対戦相手によってはリスクを減らして、ローリスクミドルリターンくらいでゆっくり立ち回って勝つということをしています。それは勝率を上げるための闘いと言いますか、無理をしないようにします。

海外での試合で食事面で困ったことは無かったんですか。

はい。食事は朝・昼・晩と取りましたが、アメリカでは、やっぱりチーズ、ポテト、ベーコン、ケチャップという味が濃いものが多いので、食が飽きてきます。でもラスベガスって日本食が多いのでタクシー使ってラーメンとか食べに行ってましたw あと大会前はよく糖分を取るようにしてました。ぶどう糖は重要なので。

気さくにいろんな話をしてくれました。

ESPORTS侍NEWSは人や仕事にフォーカスしたメディアなので、もっとGO1選手のパーソナルな部分も聞かせてください。なぜドラゴンボールファイターズというゲームを選んだんですか。

もともとドラゴンボールが大好きだったんです。ベータ版からやってまして、めっちゃ面白い!これやろう!って決めました。アメリカでも人気のゲームで、元気玉を撃つシーンでは、観客も全員両手を上に上げてくれて会場全体が一体になるんで、ほんとドラゴンボールって凄いなって思います。

もっともっと遡ってどういう経緯で今のプロ選手になったのでしょうか。

元々社会人をしていて、その頃ストリートファイターVが発売になり、そのときからプロシーンというのが世界各国で生まれてまして、自分もゲームが得意だったので目指してみようということで、でもその当時はスポンサーもなく、会社を辞めてすぐは貯金を切り崩しての生活だったのでリスクはありました。日本の全国大会で優勝しても、世界ではまだ無名だったので、まずは名前を知ってもらうために実費で世界のカプコンプロツアーを廻るようになりました。当たり前ですが、とにかく試合に出て勝つことが絶対です。ちょうどその頃、EVOでトップ8にあがったりとか、カプコンカップ本戦にでれるようになって、そこでサイクロプスさん(CYCLOPS athlete gaming)から声を掛けてもらいプロになりました。

GO1選手はどうやって強くなっていったんでしょう。

小学校5年生頃から高校卒業の頃まで音楽ゲームをやっていまして、そこでトップになって格闘ゲームに移行しました。ダンスダンスレボリューションやドラムマニアなどをやりこんでましたw 音楽ゲームをやり込んでいたので、格闘ゲームでもやり込めるだろうと思いました。やり込む部分は一緒なんですが、格闘ゲームは対戦相手が必要で、音楽ゲームは答え合わせが出来るのですが、格闘ゲームは答えが出てこないという難しさがあると感じながらやってました。なのでずっとアーケード場に行ってました。

GO1選手の試合前に行うルーティーンを教えてください!

自分は速読を取り入れています。 速読をしてから目を慣らしてから大会に出るようにしています。元々アーケードの大会に昔出てたときは、音楽ゲームをやってから格闘ゲームに入るようにしてたんです。やっぱり音楽ゲームをしてから格闘ゲームやると、反応速度や判断速度が変ったんで。最近はそういうことも出来なくなったのでどうしようかという感じだったんですが、テレビで150キロの球を女性が速読をしたら打てるようになるっていうのを見て、これは絶対格闘ゲームも使えるって思って取り入れています。
ただインターネットなんかで世界放送されるじゃないですか。そのとき自分の速読シーンをネタにされるですよ。読めてないやろとか、すべってるやろとか、風浴びてんのか!?とか言われるですが、あれは真面目なんですよw めっちゃ真面目にやってて自分でも効果は変っているかなと感じています。

今年からやり始めたんですか!?

はい!今年テレビを見てやり始めましたw

早速効果出てるじゃないですか!?

最後にプロ選手になりたい人へアドバイスをお願いします。

そうですね。何個かあります。先ずは、大会に出て結果を残す!これが近道になります。あと、ゲーム内ランキングの上位に上げる。上がると名前が知れる。とにかく名前を知って貰うことが大事です。プラスあとは勉強面で英語をしゃべれることが重要です。英語がしゃべれるとコミュニケーションが取れて、人脈が広がります。なので英語は凄い武器になると思います。僕自身もしゃべれなくて少しずつ勉強しています。

これからももっと世界で活躍してください!本日はありがとうございました。

GO1選手ありがとうございました。

とても気さくにいろんなことをお話しして頂きました。何度かこれ記事にしてもいいんですか?って確認したほどです。

最後に、ESPORTS侍NEWSを見てくれている方のために、EVOオフィシャルグッズにサインも頂きました。これらは後日プレゼントキャンペーンとしますので楽しみにしていてください!

近々、プレゼントキャンペーンやります!お楽しみに!!