「EVO Japan 2019」記者発表会フォトレポート。プロゲーマー板橋ザンギエフ選手とたぬかな選手も登壇。

REPORT

▲左から、EVO Japan 2019 実行委員会 藤澤孝史氏、プロゲーマー 板橋ザンギエフ選手、福岡市長 高島宗一郎氏、プロゲーマー たぬかな選手、福岡地域戦略推進協議会 石丸修平事務局長

「EVO Japan 2019」実行委員会は、2019年1月21日(月)、「EVO Japan 2019 Presented by NTT DOCOMO」(以下、EVO Japan 2019)の開催とその概要についての記者発表会を行いました。

「EVO Japan 2019」は、2019年2月15日(金)から17日(日)にかけて福岡県・福岡市の福岡国際センターで開催される、格闘ゲームの世界大会です。
本大会はアメリカ・ラスベガスで毎年開催されている「Evolution Championship Series」(以下EVO)という格闘ゲーム大会の日本版として、今年で2度目の開催となります。
EVOは、2002年からアメリカで毎年開催されている格闘ゲームの世界大会です。
大学の体育館で開催されるコミュニティイベントから始まったEVOですが、今では世界最大の格闘ゲームイベントへと成長しました。

かの有名なウメハラ選手の「背水の逆転劇」を含め、毎年様々なドラマが生まれるEVO。
8月にラスベガスで開催されたEVO 2018も盛況に終わりました。

「EVO Japan」の位置づけ・チャレンジとは

発表会に最初に登壇したのはEVO Japan 2019実行委員会の藤澤孝史氏。
東京開催であった前年のEVO Japanを踏まえ、福岡市で開催することのメリットや、大会の位置づけについて触れました。

福澤氏は、本大会は選手のプレイ環境の確保を第一に考慮していると述べ、そのためには余裕のある日程と、十分な広さの会場が必要であったことを説明しました。
福岡市より提案された“自治体を巻き込んだ開催”の案は、上記の条件を満たすために非常に魅力的であり、本大会の福岡開催が決定したようです。

福澤氏はさらに、運営の健全性と「EVO Japan 2019」の位置づけについて触れました。
まず、賞金は大会のステータス向上において非常に重要視しているとし、「EVO Japan」が日本で開催される国際的なeスポーツイベントとして認知されるにも、賞金の確保に尽力したと述べました。
同時に、本家EVOから受け継がれる、誰でも参加できるオープントーナメントの形式は崩さない方針であり、法律との兼ね合いに関しても協議を重ね、一定の結論に至ったことを述べました。

▲賞金が設けられているメイン種目の6タイトル
▲特別協賛のNTT docomo

NTT docomoは会場のWi-Fi環境の整備や、EVO Japan仕様のdポイントカードの配布及び、dポイントのプレゼント企画など、EVO Japan 2019はNTT docomoの全面的な協力の元開催されます。

▲協賛はIndeed、日産自動車、日清食品、ベスト電器。ブースの出展もあるようです。
▲機材・技術協賛はイープラス、デル、テックウィンド、日本電気、ベンキュージャパン
▲日清食品の特別PVも披露されました

藤澤氏は、プレイヤー、観戦客を含め、全ての当事者にとって最高の体験となるよう全力で努力していくとし、かつ次のチャレンジテーマとして今後も継続して開催していくことをあげています。

福岡市とeスポーツイベントとの相性の良さ

次に登壇したのは福岡市長の高島宗一郎氏。
福岡市のプロモーションビデオをバックに、第三次産業都市としての福岡市をアピールしました。

国家戦略特区として第三次産業・スタートアップ企業を応援する政策を多く打ち出している福岡市ですが、
10年前よりゲーム産業の活性化にも取り組んでおり、10年のうちに、ゲーム関連企業の数は3倍に、従業員数は4倍に増えているとのこと。

産業としてのゲームだけでなく、eスポーツに関しても、「福岡eスポーツ協会」を設立するなどして積極的に取り組んでいます。
こういった活動に伴い、福岡市の私立学校ではeスポーツ部の発足などの動きもあるとのこと。

▲左)福岡地域戦略推進協議会 石丸修平事務局長 右)福岡市長 高島宗一郎氏

続いて登壇したのは福岡地域戦略推進協議会(以下FDC)の事務局長、石丸修平氏。
FDCには「eスポーツ×ビジネス創出分科会」が設置されており、地域一体となってEVO Japan 2019を支援する姿勢をアピールしました。

具体的な活動としては、まず地域の専門学校との提携が挙げられました。
EVO Japan 2019は地域の専門学校と協力し、学生のボランティアスタッフ及び選手としての参加、
そしてそれを推進するための参加学生への単位付与の体制が整っていると発表しました。
また、プロゲーマーの学校での講演も企画されているとのこと。

続いて、FDCのメンバーであるNECが、EVO Japan 2019のボランティア人員の確保に協力することが発表されました。
NECは「ボランティア支援サービス」として、ボランティアスタッフの確保、管理、そしてコミュニケーションの円滑化及び、ボランティアの質の向上へ貢献できるサービスを提供し、EVO Japan 2019を支援する姿勢のようです。

他にも、地域のベスト電器にてEVO Japan仕様のクリアファイルの配布や、EVO Japan仕様の交通ICカードの発行など、産学官民一体となってEVO Japanをサポートしていく体制のようです。

プロゲーマーのEVO Japanへの意気込み

最後に登壇したのは、『ストリートファイターV』などで活動する、DetonatioN Gaming所属の板橋ザンギエフ選手と、
『鉄拳7』などで活動する、Cyclops Athelete Gaming所属のたぬかな選手。

▲左)板橋ザンギエフ選手 右)たぬかな選手

福岡の印象について、板橋ザンギエフ選手は、

「ゲームの遠征で過去に5回ほど訪れたことがあるのですが、観光はできていません。もつ鍋を食べる程度で。(笑)」

たぬかな選手は、

「福岡には行ったことが無いんです!」

とのことで、両選手ともに福岡開催となった本大会に期待を寄せているとのこと。

また福岡のゲーマーの印象について聞かれると、板橋ザンギエフ選手は、

「ネット環境が発達した今に比べると、昔、特に自分が『バーチャファイター』をプレイしていた時代などは、地域によってプレイヤーのプレイスタイルが全く違いました。特に九州のプレイヤーたちは粘り強いイメージがあります。」

と述べ、たぬかな選手は、

「福岡は、東京・大阪と並ぶ“鉄拳三大都市”の一つであり、強豪プレイヤーが多いイメージです。特に福岡のプレイヤーは大舞台に恵まれないため、福岡開催となった本大会では、多くの“隠れ猛者”が日の目を見ることができる機会になると思います。」

と述べました。

▲左から、プロゲーマー 板橋ザンギエフ選手、福岡市長 高島宗一郎氏、プロゲーマー たぬかな選手

最後に大会への意気込みと、参加者へのメッセージを聞かれると、板橋ザンギエフ選手は、

「EVO Japan 2019は『ストリートファイターV』の新シーズン一発目の大会なので、シーズン4全体に勢いをつけるためにもいい成績を残したいです。また、『ストリートファイターV』の他にも、サイドトーナメントにもふらっと参加して楽しみたいと思います。」

と述べ、たぬかな選手は、

「前年のEVO Japanでは体調不良から止む無く棄権をしたため、今年のEVO Japanにはその無念を晴らす意味でも強い思い入れがあります。また、『鉄拳7』の他にも『ソウルキャリバーVI』も少し練習しているので、大会にも参加するつもりです!」

と述べ、それぞれの大会への意気込みと、楽しみ方について触れました。

▲左から、EVO Japan 2019 実行委員会 藤澤孝史氏、プロゲーマー 板橋ザンギエフ選手、福岡市長 高島宗一郎氏、プロゲーマー たぬかな選手、福岡地域戦略推進協議会 石丸修平事務局長

EVO Japan 2019は、2019年1月15日(金)から17日(日)にかけて開催され、15日(金)と16日(土)は観戦無料、17日(日)の決勝大会はチケット制となっています。
国内からの大会エントリーは2019年1月31日(木)23時59分まで、チケットの販売は2019年2月11日(月)18時までとなっています。

関連リンク
Evo Japan 2019 公式サイト
福岡eスポーツ協会 公式サイト