「NPB eスポーツ スプラトゥーン2」レポート!プロ野球機構主催イベントならではのアミューズメントスペースも?
2019年5月19日(日)に東京ビッグサイトで開催された「NPB eスポーツ スプラトゥーン2」のe日本シリーズを観戦してきました!
そもそも「スプラトゥーン2」とは?
イベント名に「NPB」と銘打たれていることからも分かる通り、日本プロ野球機構が主催しているこの大会。
大会終了後の記者会見で、プロ野球の斉藤惇コミッショナーが「タコとイカのゲームだって今日知りました(笑)」と言っていたように、『スプラトゥーン2』を平たくいえば、イカとタコが墨……ではなく「ペンキ」を噴射するアクションシューティングゲームです。
基本的に試合は4対4のチーム戦。それぞれのチームがペンキをフィールドに塗りまくり、より広範囲に塗れたほうが勝利します。細かいことは抜きにして、いったんこれだけ覚えておけば、試合観戦は十分楽しめるはずです!
会場は立ち見も出る盛況ぶり!
メイン会場に入ると、そこには超満員のお客さんが! 席に座りきれない方たちは立ち見で観戦し、それでも入りきれない人たちはメイン会場前のモニターやサブ会場へと足を運び、贔屓チームの戦況を真剣な表情で見守ります……!
なお「NPB eスポーツ スプラトゥーン2」は、プロ野球さながらに、セ・リーグ6球団とパ・リーグ6球団にわかれて戦います。選手入場の際には、「闘魂込めて」「六甲おろし」といった球団応援歌が流れるという粋な演出も!
1日目は、各リーグで総当たり戦を行い、セ・パそれぞれのシードチームを決定。2日目はシードチーム以外の各リーグ5球団でトーナメント戦に臨み、勝ち抜いたチームがシードチームと対戦。これに勝利したチームがセ・リーグ、パ・リーグの代表となり、最終的に日本一の座を懸けて雌雄を決する……という流れになっていました。プロ野球にたとえると、1日目がペナントレースで、2日がクライマックスシリーズ&日本シリーズといった感じでしょうか。
日本シリーズを戦うのは、ホークスとベイスターズ!
栄えある第1回e日本シリーズの舞台に勝ち進んだのは、福岡ソフトバンクホークスと横浜DeNAベイスターズ!ホークスの看板を背負って戦うのは、チーム「GGBOYZ」の4人。第3回、第4回スプラトゥーン甲子園 全国決勝大会2連覇、2018 Splatoon2 World Championship優勝したスプラトゥーン界の銀河系団です。対するベイスターズのユニフォームに袖を通すのは、若手主体のチーム「ハイパービーム」。平均年齢はなんと15歳で、リーダーのけいとぅーん選手は13歳! 若い!
試合以外にも、交流会や物品販売、さらにはストレス解消コーナーも!?
試合と試合の間には空き時間があり、せっかくなので、ちょっと会場内を散策してみました!メイン会場の外には物品販売所にユニフォームの展示コーナー、さらには各球団選手と握手したり、サインをもらえたり、記念撮影ができたりする交流会ブースも!
しかも、この交流会ブース以外でもタイミングによっては選手がふらっと会場内を歩いていることも多く、ファンの方とフレンドリーにお話していました。選手とファンの距離が近いのも、本イベントの特長かもしれません。
また、ストラックアウトとバッティングにチャレンジできるスペースも見つけました! なぜ、このようなアクティビティがあるのか? スタッフの方に尋ねてみると「いや……僕もよくわかんないんですけど……まぁ、ストレス解消目的につかってもらえれば!」と明るく一言。もはや、eスポーツ もスプラトゥーン2も関係ない! でも、みんな楽しんでるみたいだし、オールOK!
いよいよ日本一を決める戦いが始まる……!
そして、いよいよ始まったe日本シリーズ!
ルールは3本先取したほうが勝利というもの。最初の2本は若きベイスターズが先取!あまり使用されない筆型のブギ(ペンキを塗る道具)「パブロ」を自在に操る17歳の天才的プレイヤー・テルミ選手の活躍が光ります。しかし、ホークスも負けてはいません。土壇場に追い込まれた3回戦で驚異的な粘りを見せて、僅差で勝利! スター軍団の意地を見せつけます。
ここから経験に勝るホークスが巻き返すのか!?……そんなムードに一瞬包まれたのも束の間、4戦目にて、若きベイスターズが縦横無尽に躍動! 「早すぎて何やってるかわからない……」隣りで観戦していた関係者の方がこうつぶやきました。たしかに、目まぐるしく展開される攻防を、目で追いかけるのがやっと。いや、かっこつけました。素人ゆえ、目で追うことすらままなりません。しかし、「人間ってこんな反射速度で、アバターを操ることができるんだ……!」と感動! それに何より、見ていて楽しい! 結局、第4戦目はホークスの逆襲を許さず、ベイスターズが完勝し、見事、e日本シリーズ優勝を達成しました!
激戦を終え感極まる選手たち。鈴木コミッショナーも「感動しました」
試合後の表彰式では、敢闘賞を授与された広島東洋カープのNorishio選手は「本当にうれしいです……」と号泣。これだけに限らず、本大会では選手が感極まるシーンが数多く見受けられたものです。
鈴木コミッショナーは大会を総括して「非常にみんな勝負にこだわっていたので感動しました」とし「やはり勝負事というのは『やるからには勝つ』という気持ちが大切です。選手もファンもその気持ちをもって相互に伸びていったらいいと思います」とコメントしていました。
やっぱり、真剣勝負に挑む選手たちの熱量は、ゲームのルールを超えて人の心を動かす何かがある……そう確信した今回のイベントでした!