テレビ東京、電通の主催の『Coca-Cola STAGE:0 eSPORTS High-School Championship 2019』（以下、STAGE:0）の関西ブロック代表決定戦が、2019年6月2日（日）に大阪・堂島リバーフォーラムにて開催されました。今回は、日本で初のブロック代表決定戦となった本大会の模様をレポートします。

高校対抗の全国eスポーツ大会「STAGE:0」

「STAGE:0ってなに？」という人のために簡単に説明すると、テレビ東京と電通が主催で行う、高校対抗の全国eスポーツ大会のことです。本イベントは、eスポーツ文化の発展や海外で活躍する新たな才能の発見を目指しており、STAGE:0という大会名には「この舞台からすべてが始まる」という意味が込められています。

この日行われたのは、『リーグ・オブ・レジェンド（LoL）』と、『クラッシュ・ロワイヤル（クラロワ）』の2部門。『LoL』では5人のチームが、『クラロワ』では3人のチームが戦うため、まさに「甲子園」のような高校生チーム同士の熱い戦いが繰り広げられるというわけです。

関西ブロック代表決定戦には、事前に行われたオンライン予選を勝ち抜いた20校84名が参加しました。

当日はまずオフラインでの予選が行われ、『LoL』部門では上位2校、『クラロワ』部門では上位4校が壇上で行われる決勝へと駒を進めました。

『リーグ・オブ・レジェンド』部門

『リーグ・オブ・レジェンド』とは、マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ（通称MOBA）と呼ばれる5対5の対戦型PCゲームで、プレイヤーが操作する「チャンピオン」と呼ばれるキャラクターで相手本陣の攻略を競います。その競技性の高さから、eスポーツのタイトルとして世界中でプロリーグが開催されています。

関西ブロック代表決定戦の決勝戦に残ったのは、ルネサンス大阪高等学校「KDA0.01」と専門学校アートカレッジ神戸「専門学校アートカレッジチームA」の2チームでした。

決勝戦は1試合先取の形で行われ、実況・解説の2人も終始興奮しっぱなしの熱い試合が行われました。しかし、要所の集団戦で専門学校アートカレッジ神戸「専門学校アートカレッジチームA」のエースである唐揚げ選手を抑え込み、ルネサンス大阪高等学校「KDA0.01」が優勝に輝きました。

試合後の取材で全国大会への意気込みを聞かれると、「全国大会では大会の規模、選手の質も上がるため、そこまでに腕を上げて優勝したい。他の地区の予選より早く終わったということもあって、少し有利だと思う」と答えていました。

『クラッシュ・ロワイヤル』　部門

『クラッシュ・ロワイヤル』は、最大8枚で構成されるキャラクターのカードデッキを駆使し、3分間の戦闘中、自分のタワーを守りつつ敵のタワーを攻める、戦略性の高いリアルタイム対戦型スマホゲームです。

世界規模のプロリーグである「クラロワリーグ」を立ち上げ、昨夏インドネシアで開かれた「第18回アジア競技大会」にも公式競技として採用されるなど、数あるスマホeスポーツタイトルの中でも特に注目されているゲームでもあります。

ベスト4に残ったのは、関西大倉高等学校「ノアズアーク」、大阪府立山田高等学校「バレルがあればがんバレル」、同志社香里高等学校「D.K eSports」、滋賀県立膳所高等学校「ザッピー愛好会」の4チームでした。壇上での準決勝を制して決勝の舞台に残ったのは、関西大倉高等学校「ノアズアーク」と滋賀県立膳所高等学校「ザッピー愛好会」となりました。

試合は3対3のチーム戦で、1vs1、2vs2、1vs1の順で行い、先に2勝したチームの勝利という形式で行われました。

決勝戦はすべての試合で通常の持ち時間の3分間では決着がつかず、「サドンデス」モードに突入するという拮抗した試合内容に。この厳しい戦いを制したのは関西大倉高等学校「ノアズアーク」でした。

スコア上では2-0となりましたが、スコア以上に白熱した試合に観客席も実況解説もヒートアップしっぱなし。なお、優勝した関西大倉高等学校「ノアズアーク」は予選を通して負けなしでの突破ということで、全国大会での活躍が期待できそうです！

試合後に優勝した気分を聞かれると、「オフライン予選すら行けるか分からなかったなかで優勝できて驚いている」と答えていました。また全国大会に向けては「強い人が来るのが全国大会なので、誰が来ても勝てるように練習したいと思います」と語りました。

激戦を制した両校が出場する決勝大会は2019年8月14日（水）・8月15日（木）に、舞浜アンフィシアターで開催される予定です。